2017年 新年の挨拶    

      皆さん、明けましておめでとうございます
      本年もどうぞ宜しくお願いします

      皆さんは、年頭にあたり、既に弓道について、自分なりの
      目標をたてたことと思います

      私は、皆さんの目標達成に、少しでもお役に立てれば、と思って
      います

      「千里の道も一歩から」という諺がありますが、計画や目標は
      どんなに遠大でも、スタートはささやかなものでよいので、まず

      第一歩を踏み出すことが重要であると言った含みがあります。
      そして、くじけない心で、その目標に向かってコツコツと努力
      することです

      今年は、皆さんにとって、よい一年になりますようお祈りして
      私の挨拶といたします

                           平成29年1月20日
                           荒川弓道連盟会長  島田 耕作


 2016年 新年の挨拶    

      皆さん、あけましておめでとうございます
      正月も中ばになりますと、何かと忙しい日が続いていきます
      そのような時に、今日は大勢の方がこの初射会に参加され、有難うございまず
      今日は新たな気持ちで奉射されてください

      昨年は底辺の拡大の一つとしてジュニアの弓道教室を
      六月から毎週土曜の午前に行い、会員の皆さんの協力を頂き
      順調に進めております

      さて皆さんは新年にあたり、弓道に対して
      どんな抱負なり目標を立てましたか

      私のことを申し上げますと、かつて恩師、石橋先生が
      人の射を見て「立派な射です」と言って頭のさがる弓を引きなさい
      ただポンポン当てるだけではダメ、人に響を与える射を勉強しなさい
      といわれたことを昨日のように覚えてています

      私は、今、年頭に立って、決しておごることなく
      「人の心を射抜く」ほどの「射」の世界を追いかけ求めていきたいと思っています
      深い会の中に刻々と満ちてくる世界を実現し
      絶対的な「的中」と鋭い「矢勢」、自分自身の心を射く深い「喜び」と
      見る人の心を射抜く深い「感動」の射を追い求めていきたいと思っております
      必ずそこに人としてのあり方、生き方を探求する道がある筈です

      どうぞ本年も宜しくお願いします

                           平成28年1月17日
                           荒川弓道連盟会長  島田 耕作


 2015年 新年の挨拶    

      皆さん、あけましておめでとうございます
      年末はあわただしい毎日だったと思います


      昨年、当連盟では8名の新人が5月の地区資格審査で
      全員初段合格という快挙をあげたほか、参段では2名
      四段で2名、そして12月の中央審査で1名が錬士に合格しました
      本年はさらに、五段、錬士の合格者が多数生まれると確信しています

      話は江戸時代にさかのぼりますが、
      雪荷派では『3年10万射』を入門の誓約としていました
      3年で10万射とは、1日約90射です
      現在は指導書や参考書が発行され普及し合理的な指導が
      確立されてきています 射技に限って言えば、早い段階で
      基本を身につけることが可能だと言われています

      しかし技術の先に深い世界があることを知らなければなりません

      かつて恩師・石橋先生は、他人の射をみて『うまいな』と感心した射ではなく
      『いや、恐れ入りました』と感服して頭のさがる射をひけと
      いわれたことが有りましたが、『人の心を射抜く』射の世界を
      求めていくべきだと思っています 必ずそこには人としてのあり方
      生き方を探求する道がある筈です
      
      また今年一年 自分の射に磨きをかけていきましょう

                                   平成27年元旦

                                   荒川弓道連盟
                                   会長  島田 耕作



                     2015年初射会 矢渡し
             2015.01.04(日) 荒川総合スポーツセンター4階弓道場


 2014年 新年の挨拶

      皆さん、新年あけましておめでとうございます
      昨年を昇段、昇格の面で振りかえってみますと
      まず地連審査では弐段に二名、参段に一名の会員が昇段しました また
      中央審査では、六段に一名、教士に一名が合格しました

      中央審査は近年 受審者数が多くなり
      全国的なレベルで審査されますので、射技はもちろん 射品・射格も
      備わっていなければ合格しません
      審査規定を見ますと四段までは、射型・射技、体配が審査の対象ですが
      五段からは射品という言葉が出て来ます
      射術の基本、礼に即した体配の基本を習得することが
      射品・射格の向上につながると思います

      年頭にあたり、皆さんは今年はこうありたいという抱負なり、目標を
      お持ちかと思います それを実現させる鍵は
      能力の問題ではなく、くじけない心でコツコツ努力することです

      新年が皆さんにとって良い年となることを祈って
      年頭の挨拶とさせて頂きます
                                   平成26年1月5日

                                   荒川弓道連盟
                                   会長  島田 耕作


 2013年 新年の挨拶    


      皆さん、新年あけましておめでとうございます
      一年の初めというのは、心も晴やかで気分の良いものです
      皆さんのお顔も一段と輝いているように見え、喜ばしい限りです

      私が元旦にいただいた賀状の中に
      「今年は三位一体の射をひたすら求めていきたい」という趣旨の
      力強い決意の一文がありました

      宇野要三郎先生は「弓道の理念と基本体型」という小冊子の中で
      心・身・弓の三位一体をはかるには「心の安定」が基本であり
      この心の安定を得るためには「正しい気息」つまり息合いが伴わなければ
      心の安定を得ることができない それでは、この乱れのない息合いを作り出すには
      どうすればよいのか 「古人は息合いは悟りの道である」と言い
      何の説明もないので、これは自分で工夫、研究し、自分のものにする以外に
      ありません、と言っておられます

      私の経験からすると無理のない呼吸をすること
      吸う息と吐く息とは、時間的に同じにすることが、最大のポイントと考えます
      つまり、小さく吸ったときは、小さく吐く 長く吸ったときは、長く吐くと言うように
      常に同じにすることが一糸乱れのない息合いを生じることになります

      昨年は錬士号の取得者一名、連合審査では二名が五段に合格し、地区審査でも
      多くの方が昇段しました
      本年も地道な努力と研鑽を重ね、射技及び基本体を向上させて、多くの合格者を
      輩出したいと思っています

      今年は巳年です 蛇は脱皮して成長するものです
      皆さん 今年はひと皮もふた皮もむけて向上、成長に努めようではありませんか

                                   平成25年1月6日

                                   荒川弓道連盟
                                   会長  島田 耕作


 2012年 新年の挨拶    

      皆さん、明けましておめでとうございます
      実は、年賀を述べてよろしいのか、どうか、それくらい昨年は
      日本にとって多難の1年でした

      年初の新燃岳の噴火、3月11日の東日本大震災と福島第一
      原発事故、9月の台風12号、15号による災害と、どれをとって

      も第二次大戦後のわが国が経験した最大規模の災害でした

      しかし、その中で日本人が示した、犠牲者を思いやる心、災害に
      向け殻然と立ち向かう勇気は、世界から驚きと尊敬の念を持って
      迎えられました。


      弓道界では、(財)全日本弓道連盟が「公益」財団法人・全日本
      弓道連盟と改組し、一層の公益性を主唱する団体へ脱皮しました

      さて、このような新体制のもとで、我々は、どのような考えで
      日々の練習をすればよいのでしょうか それは、まず現代弓道の目的を
      しっかり把握し、理解することが必要なのではないでしょうか

      現代弓道は、伝統を重んじ、技の修得の過程において心身を
      錬磨しながら人間形成を目指すことを目的とすると考えます

      弓道の射法・射技は八節ですが、そのクライマックスは、何んと
      いっても会から離れであるといわれています これを見事なものに
      育てるには、その前の諸動作が基本にのり、正しく行われなければ
      なりません

      会では、少なくても、5・6秒の詰合い・伸び合いが必要と
      言われています 何故でしょうか 思うに、

      1.技術的には、矢を安定させ発射の機を熟させ、自然の離れ
       を誘発するからです また離れに「すごみ」が生ずるからです

      2.精神面では、精神の統一があげられます 的に対する不安、
       弱気、恐怖等の陰性を払拭し、克己心、忍耐、勇気、決断力
       等の心気の充実につとめることのより、自己の心の陽性を育成する
       ことになるからです

      3.また、肉体面では、筋肉及び血管の鍛錬になり、姿勢も伸び
       伸びとし、若々しい肉体と健康を保持することができます

      今年は干支では辰年です この辰は竜と同じ意味で
      想像上の神聖な動物で雲を呼び天に昇るめでたい前兆と
      いわれています

      皆さん、どうぞ今年の目標に、この竜のように昇りつめることを
      期待して、挨拶といたします

                                   平成24年1月8日

                                   荒川弓道連盟
                                   会長  島田 耕作


 2011年 新年の挨拶    


      荒川弓道連盟の皆さん
      あけましておめでとうございます 皆さんには輝しい
      新春をお迎えのことと心よりお喜び申し上げます

      年頭にあたり、今年は、あれに挑戦したい これを達成したいという
      抱負なり目標を立てたことと思います

      その目標に突き進んでください 中国の古語に、
      「断じて敢行すれば鬼神もこれを避く」とあるように
      強い意思で遇進すれば邪魔だてする者も遠のくという意味です
      しかし、調子に乗った兎のように、ピョンピョン跳ねすぎて
      オーバーランにならないよう堅実な歩みで進みましょう

      皆さんのご健康とご成功を心からお祈り申し上げます
      新年の出発にあたり 私の挨拶といたします

                                   平成23年1月9日

                                   荒川弓道連盟
                                   会長  島田 耕作 


 2010年 新年の挨拶    


      皆さん、あけましておめでとうございます
      本年もどうぞ宜しくお願い致します

      昨年はリーマンブラザーズの金融破綻から「百年に一度の不況」と
      いわれた年ですが、秋口から在庫の調整も進み、なべ底から
      若干はいあがった感じですが、輸出の伸びももう一つ、国内の消費も
      内需を拡大するまでにはいたってないのが現状です。
      2010年の日本経済は最悪期を脱したとはいえ、本格的な回復への手応を
      感じる余裕はまだありません

      我々は、こうした経済環境の中でしっかりした生活設計をたて
      好きな弓道の稽古をしていかなければなりません。

      さて、昭和49年(1974年)、私が錬士六段 全日本弓道選手権大会に
      初めて出場した年の9月に「稽古の仕方について」と題した小論を書いております
      浅薄な考え、拙い文章ですが
      弓道に対して、こういう考え方もあるのかと思っていただければ結構です

      「稽古の仕方について」昭和49年9月30日記す

      稽古の仕方には、初心者はむろん指導者について教えていただくわけ
      ですが、大別すると次の3通りがあります
      1.数稽古、2.工夫稽古、3.見取稽古 です

      一日に50射、100射引く稽古も結構なことだと思います。
      100射会 或いは 人間には108の煩悩があることにちなみ
      大晦日から元旦にかけて 深夜に弦音を響かせて108射会
      を行う地方もあると聞いております

      しかしときには、一射が50射、100射に相当するような
      稽古をするということも亦、大変に有意義なことと考えます

      よく「一射絶命」とか「死線突入」とか、あるいはまた
      「死にものぐるいの射」という表現が使われますが
      誠を尽くして一箭、一箭に全身全霊を注いで稽古をする
      ことも、きわめて大切であると考えます このような稽古の
      累積が、晴れの場で見事に開花するものだと思います

      これは、一刀流の極意と心得ていますが、「切り結ぶ剣の下こそ
      地獄なれ、踏みこみゆかば、そこが極楽」というように
      自分が安全圏でチャン・チャン・バラ・バラをしていたのでは
      勝負にならない いや相手に踏み込まれて負けてしまうかも知れません
      ここは、自分もこわいが相手もこわい そこを自分から
      撃剣の火花の下をかいくぐって踏み込むところに勝利があるのです

      さて、弓道には人という相手がいません しかし実に恐ろしい
      強敵がいます それは自己にひそむ、いわば陰性的な心です
      的の誘惑 あてたいとかたくなに思う執着心 欲望
      離すことの恐怖心、不安、このへんで離してしまおうという
      妥協心、弱気、日頃の劣等感、等です このような陰性的
      な心の働きが強くなったとき、射はくずれてしまいます

      弓道の場合 精神の集中力、不撓不屈、勇気、忍耐力、
      克己心、決断等の陽性的な心の特性が要求されるので
      その心理を最大限に発揮できるように普段の稽古をする
      ことが重要だと思います

      誘いがある、しかし負けない
      苦しみがある、しかし耐える
      不安がある、しかし勇気を持つ
      一射に身命を賭す、という気魂が大事です

      このような陽性の心の働きが、技を生かし、やがては、人に
      感動を与える射となると考えます この稽古の積み重ねが
      射即人生につながる大切な道だと思います

                                  平成22年元旦

                                   荒川弓道連盟
                                   会長  島田 耕作 

 

                     2010年初射会 矢渡し
             2010.01.10(日) 荒川総合スポーツセンター4階弓道場


 2009年 新年の挨拶    


      新年おめでとうございます

      昨年後半から、アメリカの金融危機に端を発し、世界が同時不況となり
      最悪の状況になりました
      この回復には、人によっては半年とも3年ともいわれていますが、
      我々はこのような厳しい状況下で、不況の早期回復を信じ、
      弓道を愛し、弓道の修練をしております

      さて、本年は全日本弓道連盟創立60周年記念の年であり、
      各地連の対抗戦が行われる予定です
      わが第一地区は、30周年、40周年で全国優勝をしています
      第一地区会長は、この60周年記念大会も制覇するという
      熱い願望を持っております
      実は、この対抗戦のメンバーに当支部のH.Y錬士五段が名をつらね、
      活躍をし、全国制覇の快挙をなしとげました
      当支部からHさんに続く選手を是非送りたいと考えています

      また、当荒川弓道連盟が都連並びに第一地区の推薦をいただき
      東京都から「生涯スポーツ優良団体」の表彰を受けるべく必要書類を
      都連に提出することになりました
      団体として大変名誉なことと考えています

      皆さん、今年も目標をしっかり立て、それに向って努力しましょう

      中国の古典に「中庸」という書物があり、その中に
      「人、ひとたび之をよくすれば、己は之を百たびなす」 という言葉があります
      立派な人が一度で成りとげることを、私は百度試みても必ずなしとげる
      という意味です
      努力を重ねていれば必ず成就できるということです

      年頭に当り、この言葉を引用して、みなさんの弓道修練の目標達成に
      役立てば幸いです

      最後に皆様が今年もご健勝でありますことを祈念して
      新年の挨拶とさせていただきます
 
                                   平成21年元旦

                                   荒川弓道連盟
                                   会長  島田 耕作 
                                                      
 

                     2009年初射会 矢渡し
             2009.01.18(日) 荒川総合スポーツセンター4階弓道場